[控え室] GM : ※Aチーム控え室

[控え室] キャロル :  

[控え室] キャロル : 「確実に勝つ。その為には?」

[控え室] キャロル : と、ケンシロウの方を一瞥する

[控え室] ケンシロウ : 背後から、押し飛ばすように放たれた言葉に、足を止め。

[控え室] ケンシロウ : 首だけ少しだけ振り向かせ、キャロルの瞳をじっと見つめる。

[控え室] ケンシロウ : 「……………」

[控え室] ケンシロウ : そうして、ゆっくりと腕を上げ、キャロルの胸元へ向け
遠くの位置で、指をさす。

[控え室] キャロル : いつの間にか黒スーツに着替えていた少女は、グラスに何かを注ぎ込んで飲んでいる

[控え室] ケンシロウ : 「"想い"だ」

[控え室] キャロル : 「名答」

[控え室] キャロル : Hex Vom Dasenstein Spatburgunder QbA
と、書かれたラベルのワインをグラスに注いで
優雅に飲みながら

[控え室] ケンシロウ : 「………フッ」

[控え室] キャロル : 「飲むか?」
どこからか、新たなグラスを用意しつつ

[控え室] ケンシロウ : 勝利は、理屈で積み上げられるものではない。
結局の所は、己が何を大事とし、何を懸けているかに左右される。

[控え室] ケンシロウ : 「………………」

[控え室] ケンシロウ : 無表情のまま、口を閉じ。

[控え室] ケンシロウ : 「………俺は、まだ未成年だ」

[控え室] ケンシロウ : 淡々と、そう述べる。

[控え室] キャロル : 「…………」

[控え室] キャロル : ………。

[控え室] キャロル : 「………なん…だと…」

[控え室] キャロル : 詐欺だろ。

[控え室] ケンシロウ : 「………………………」

[控え室] ケンシロウ : 眉間に皺を寄せたまま、キャロルをじっと見つめる。
両者その姿勢のまま、数秒間止まる。

[控え室] ケンシロウ : 南の島に位置するためか、遠くで波の音が聴こえる。

[控え室] ケンシロウ : 静寂に、包まれる。

[控え室] ケンシロウ : 「………すまぬ」

[控え室] キャロル : 客観的に見れば、むしろ逆だろう
少女がワインを飲んでいて、成年のような男がワインを飲まない

[控え室] ケンシロウ : 少女の好意を無碍にしてしまった事実に、詫びる。

[控え室] キャロル : 「……いや、事前情報を念頭に入れきれていないオレの失態でもある」

[控え室] ケンシロウ : 「………………」

[控え室] ケンシロウ : 互いの間に、微妙な空気感が流れつつ。

[控え室] ケンシロウ : 「………キャロルよ
 ……連戦錬磨のお前に問う、お前にとっての"想い"とは、なんだ」

[控え室] ケンシロウ : ……別に話題を逸らすために投げた問いではない。
純粋に、キャロルの、"確実に勝つための方法"の、核心にある感情。
─────"想い"の、正体。

[控え室] ケンシロウ : ケンシロウは、未だチルドレンの身だ。
学ぶべきものは学ぶ。眼前の、奇跡を呪い殺す少女へ問う。

[控え室] キャロル : 「………そうだな」

[控え室] キャロル : ワインを喉に押し込み、少し息を吐いて

[控え室] キャロル : 「……言祝であり、呪いだろうな」

[控え室] ケンシロウ : 「………………」

[控え室] キャロル : 何かを、どこか遠く見るように呟いた

[控え室] ケンシロウ : 無骨な男は、その場から微動だにせず、真っ直ぐ立ち。
キャロルの言葉に、眉を顰ませた。

[控え室] ケンシロウ : ……………この少女もまた、悲しみを背負っている、というわけか。

[控え室] ケンシロウ : もう良い。
深く問う必要など、無い。

[控え室] キャロル : 「そう言うお前は?」

[控え室] ケンシロウ : 「………」

[控え室] ケンシロウ : キャロルの方へ体を、ゆっくりと向け。

[控え室] ケンシロウ : 「─────"愛"だ」

[控え室] ケンシロウ : 呪いの、正反対に位置する感情。"想い"。
他者を慈しむ心の形。

[控え室] ケンシロウ : だからと言って、キャロルの"想い"を否定するというわけでもない。
悲しみもまた、人は背負っていかねばならぬ。向き合っていかねばならぬものなのだから。

[控え室] キャロル : 「………どうやら見立てに間違いは無いな」
呆れたように、小さく笑みを浮かべて

[控え室] ケンシロウ : 「………何の話だ」
"日常"を求む男は、日常側に立っていると下された、その見立てのことなど知らぬ。

[控え室] キャロル : 「いや、お前が思ってるよりお前は」

[控え室] キャロル :  

[控え室] キャロル :
向こう
「日常側だよ」

[控え室] キャロル :  

[控え室] ケンシロウ : 「……………………!」

[控え室] ケンシロウ : その言葉に、ケンシロウは目を少し見開く。

[控え室] キャロル : グラスに入ったワインを、最後まで飲み干して

[控え室] ケンシロウ : そうして、自分の手のひらを見つめ、固く拳を握り固める。

[控え室] ケンシロウ : 「……俺は、ウィンディのような、表を知る者ではない
 閉鎖された中で、俺は生き続けてきた、失い続けてきた」

[控え室] ケンシロウ : そして、キャロルの方へ見つめ。

[控え室] ケンシロウ : 「─────俺が"日常"というのであれば
 お前の"非日常"とは、何だ?」

[控え室] キャロル : 「………」

[控え室] キャロル : 「破壊する事しか出来ない奴の非日常など、わざわざ尋ねなくともわかるだろ?」

[控え室] ケンシロウ : 「……………………」

[控え室] キャロル : そうして、手元のワインボトルをケンシロウに渡す様に差し出す

[控え室] ケンシロウ : 差し出されたそれを一瞥し、ゆっくりと受け取る。

[控え室] キャロル : 「お前が成年となったその時に、また」

[控え室] キャロル : ──────その時の彼が、此方に来るか
向こうに止まるかは、わからないが─────

[控え室] ケンシロウ : 「…………フッ」

[控え室] ケンシロウ : その言葉に、軽く微笑み。

[控え室] ケンシロウ : 「……ああ、約束しよう」

[控え室] キャロル : 願わくば、此方に来てしまったとしても

[控え室] キャロル : まだ引き返せる段階であればよいのだがな

[控え室] ケンシロウ : ……同じ"日常"を求めし者同士。
背負うものは互いに違えど
通ずるものは、ここにある。

[控え室] キャロル : 「ワインは」

[控え室] キャロル : 「保存状態で質を大きく変える」

[控え室] キャロル : 伝わらなくともいい

[控え室] キャロル : 知りたいを思い、この場に来た少年に対し、『そのままでいろ』とは残酷なものなのだから

[控え室] ケンシロウ : 「……博識だな、差し詰めキャロルは……数百年物か?」

[控え室] ケンシロウ : 無表情と、淡々とした口調のまま、冗談を溢し。

[控え室] ケンシロウ : ゆっくりと背を向け、会場を見つめる。

[控え室] キャロル : 「どうだかな」

[控え室] キャロル : そのまま、空のワイングラスを片手に
会場を見つめる

[控え室] ケンシロウ : 俺を"日常側"と評するのならば。
……ならば、俺は。

[控え室] ケンシロウ : "愛"のために、"とも"であるお前に……教えねばなるまいだろう。
"日常"……とやらを。

[控え室] ケンシロウ : ……俺にできることは、これだけだ。

[控え室] ケンシロウ : ─────肩を並べ、同じ時、同じ場所で、勝利を得ることだけだ。

[控え室] ケンシロウ :  

[控え室] ケンシロウ : ロイス取得
キャロル 〇親近感/隔意

[控え室] ケンシロウ :  

[控え室] キャロル : ……はは

[控え室] キャロル : 愛など、自我を持った段階で捨てたさ

[控え室] キャロル :  

[控え室] キャロル :  

[控え室] キャロル : 過去は、何も語らない
ピラミッド
十字陵は、何も語らないのだから

[控え室] キャロル :  

[控え室] キャロル : ケンシロウ
◯期待/そんなものは捨てたさ

[控え室] キャロル :  

[控え室] キャロル :  

[控え室] ケンシロウ :  

[控え室] ケンシロウ : "愛"と、"呪い"。
二つの不協和音は─────

[控え室] ケンシロウ :
    シンフォギア
─────"交響曲"となる。

[控え室] ケンシロウ :  

[控え室] ケンシロウ :  

[控え室] ケンシロウ :  

[控え室] ウィンディ :  

[控え室] ウィンディ : 「……ハァッ、ハァッ…」

[控え室] ウィンディ : 流石に全力で動いて、少し疲れた

[控え室] ウィンディ : 「……今は誰もいませんね」

[控え室] ウィンディ : 誰もいないことを確認した彼女は

[控え室] ウィンディ : 少し、仮眠を取ることにした

[控え室] ウィンディ : 「お休み…」

[控え室] ケンシロウ : ─────そうして控え室に戻るも。
安らかに眠るウィンディを見つめ。扉をゆっくりと閉め。

[控え室] ケンシロウ : 「……すまぬ、負けてしまった」

[控え室] ケンシロウ : そう告げ。
ウィンディの布団を掛け直し

[控え室] ケンシロウ : 男はまた、控え室の外へと歩く。

[控え室] ウィンディ :

[控え室] ウィンディ : 「……ううん…あれ?」

[控え室] ウィンディ : 気付けば布団がかかっていた
もしかして誰かがかけてくれたのだろうか…

[控え室] ウィンディ : 「…ありがとうございます」

[控え室] ウィンディ : 私は布団をかけてくれた人の行為に甘えることにした

[控え室] ウィンディ : 今はもうちょっとだけ
このまま…

[控え室] キャロル : 控え室に戻って───

[控え室] キャロル : 寝ている存在に少しだけ視線を送って

[控え室] キャロル : 「時間来るぞ」

[控え室] キャロル : とだけ、伝えて
そのまま後にする

[控え室] ウィンディ : 「……うぅん」
「今何時でしょうか…」

[控え室] ウィンディ : 「…ハッ!しまったもうこんな時間!」
「急ぎましょう!」

[控え室] ケンシロウ : ─────そんなウィンディの声を、外で聞きながら。

[控え室] ケンシロウ : 俺は未だ、"想い"をこの拳に込め上げられていないようだ。

[控え室] ケンシロウ : ならば─────。

[控え室] ケンシロウ : 次こそは、必ず勝って見せよう。

[控え室] ケンシロウ :  

[控え室] ケンシロウ : ロイス取得
ウィンディ 〇庇護/悔悟

[控え室] ケンシロウ :  

[控え室] ケンシロウ : 強敵(とも)達 〇感服/隔意

[控え室] ケンシロウ :  

[控え室] ケンシロウ :     のろい
─────"祝福" 親近感/〇隔意

[控え室] ケンシロウ :

[控え室] ケンシロウ :

[控え室] ケンシロウ :